鯉のぼりコンセプト2014

 

〝この世界で私たちは一人ではないということ〟

日本/シリア/ウィーン

2011年4月、アーティストユニット ピネピネ/高松太一郎・赤松のぞみ氏との出会いから、このプロジェクトを共に活動していくことになりました。さまざまな方への呼びかけから、ウィーン、東北の被災地、また2013年よりシリア人同僚とのつながりからトルコ南部に暮らすのシリア難民の子供達との独自の鯉のぼりを作るワークショップが行われ、それぞれの場所で掲揚されています。

プロジェクト趣旨 

子供達は、特に言葉では言い表せないものをさまざまな形で私たちに語りかけています。

余裕もない程貧困に苦渋に暮らしても、地面に描かれる絵は絶えることがありません。

この企画に参加してくれていた仲間からシリア難民のおかれている状況を聞き、2013年より、アラブ婦人の会の協力にから、トルコにあるシリア難民キャンプでのワークショップを行っています。2011より始まったシリア政治的問題からの内戦被害、また東北大地震、津波による自然災害そして今もなお続く生活困難また原発からの放射能問題。事情は違えども、困難な状況下で生きることを強いられた人々が、自らの「暮らし」をその手に取り戻したいという願いは同じです。その願いを、困難を力強く乗り越えていくさまを象徴する鯉のぼりに託し、日本、シリア、ウィーンで作られた、鯉のぼりの交流を通し、状況を伝えあい、互いに励まし合うことで復興や問題の平和的解決の力となる事を願います。

芸術家や技工氏から成る私たちコケ申す。が、他の分野で働く人々や、別の文化や経験をもつ人々と協力しあいできる行動とは何か。日本の文化である「鯉のぼり」を通して文化を知り他人を知ると言うこと。アートという目に見える形で、どこか見知らぬ土地で生きる人々のことを思い、また自分や他人の未来に希望をもつと言うこと。そんな現象がそれぞれに起こり合うプロジェクトになることを願っています。